世界のはちみつシリーズ第二弾として今回は、ニュージーランドはちみつをお話をしようと思います。
<ニュージーランドのはちみつ歴史>
南西太平洋のオセアニアにある島国であり、二つの主要な南島と北島からできており、国土は約 27.5km2(平方キロメートル)およそ 日本の約 3/4 の面積で、人口約 495 万人と自然豊かな国土となっています。
実はハチミツと人類の歴史はとても長く、紀元前6000年も前から人はハチミツを収穫してきたと言われている。そんなハチミツの長い歴史と比較すると、ニュージランドの蜂蜜には〝ほとんど歴史がない〟といっても過言ではないかもしれない。というのも、ニュージーランドの先住民マオリ族が移住してきた1,000年前には マヌカハニーの蜜源であるマヌカの木はすでに自生していたものの、ニュージランドに養蜂が始まったのはわずか180年前だというのだ。ちなみに日本の養蜂の歴史は江戸時代とされているので約400年と言われているので確かに浅いですよね。
<はちみつ消費量世界一のニュージーランド>
歴史は浅いのですが、そこから現在は「ハチミツ先進国」と言われ、国民一人当たりのハチミツ消費量が日本の3倍以上約1㎏以上と世界ナンバーワンにまで成長したのは驚きでもあります。、今ではニュージーランドに暮らす人々は生活の中でハチミツはなくてはならないものになっています。あらゆるところで身近に蜂蜜を購入することができる。ニュージーランドの人々の食生活にもしっかり入り込んでいる。日本人の味噌汁のようにである。
ニュージーランドの国内蜂蜜生産量は年間約20,000トン、以前の松治郎の舗(まつじろうのみせ)ブログでも書いたが、カナダが33,000トンで日本が3,000トンなので、はちみつ生産国としても上位に位置している。
<私とマヌカハニーとの出会い>
日本ではニュージランドのはちみつと言えば、ほとんどの方がマヌカハニーと言うほど有名になったが、はちみつとしては、クローバー蜂蜜がほとんどで、マヌカ蜂蜜は1700トンくらいしかない。実際私がニュージーランドに最初に訪れた時も、ニュージーランドで有機栽培の花から採取したはちみつをBIOGR(バイオグロ)が認定したという話があってニュージーランドのはちみつに出会ったのもクローバーハチミツであった。
もう30年近く前になるだろうか?ニュージーランド現地の養蜂家さんを回っているときにマヌカハニーというはちみつがあると紹介を受けた。
現地のマオリ族とう種族が昔なら薬効があるとして食べてきたはちみつで、これのも・コレニモ・これにも 効く!っといった内容で、紹介してきた人間も笑いながら話していたので、私の話を流しながら聞いた記憶がある。
どこの国にもこの手の話はあり、神秘のお薬的にはちみつを持ち上げることは
よくよくあるので「なわけない—。やん」として受け止めていた。
そのころニュージーランドのはちみつといえばクローバーのはちみつが有名でっていうかクローバーはちみつしかなっかった。養蜂家はみなクローバーのはちみつを採蜜して、国内外に販売していた。
そこが私とマヌカハチミツのファーストコンタクトとなった。
しばらくニュージーランド国内のみ知られた存在だったが、1980年代の〝あるの発見〟により、マヌカハニーは一気に世界中に知られる存在となっていく。
先ほども書いたが、今でこそ世界中の人気の健康食品として有名なマヌカ蜂蜜だが、つい30年ほど前までは、ニュージーランド以外の国ではあまり知られた存在ではなかった。そのマヌカハチミツに世界の人々の視線が集まり始めたのは、1990年代後半に入ってから。
ヨーロッパ人が移住してくる18世紀まで、ニュージーランドは独自の生態系を守っており、まさに「未開の地」。そんな手付かずの自然が残るニュージーランドは、生物学者や植物学者にとって研究テーマの宝庫であり、数多くの研究者がニュージーランドへと移住し、研究しておりニュージーランド政府も積極的に受け入れをおこなっていた。
そんな中、彼らが注目したのはニュージーランドの先住民マオリ族の暮らし。彼らは日常生活の中で、病気を患ったり、怪我をしたときに、植物を活用する知恵と経験を豊富に持っていた民族で、傷口の消毒や、火傷の治療にマヌカを活用していたというものである。
そういったマヌカの効果や効能については、研究者の間で少しずつ注目されるようになり、1人の研究者ケリー・シンプソンが「マヌカハニーが強い殺菌力を持つ」という噂を聞きつけ、生物学を専攻する旧知の大学教授ピーター・モラン博士のもとを訪ね、マヌカハニーの成分の分析を依頼。そして研究を初めてほどなくして、ピーター・モラン博士は、マヌカハニーには、他のハチミツにはない「強力な殺菌作用」を促す成分が含まれていることを発表した。
その殺菌作用をもたらす物質がどんなものかが判明するのはさらに先のことになるが、この〝世紀の発見〟により、ニュージーランドだけで知られていたマヌカハニーは世界中で注目されるようになり、今では世界のスーパーフードとして認知される存在にまでなった。
ニュージーランド植物『マヌカ』とヨーロッパ人が持ち込んだ『西洋ミツバチ』。もし西洋人がミツバチをニュージーランドへ持ち込まなかったら…… 人類は「マヌカハニー」が今日知られることがなかったとも考えられる。そう考えると、この出会いがいかに【歴史が合わせた偶然の奇跡】であるか、よく分かると思う。