株式会社松治郎の舗、地域の果樹農家と連携し、自然循環型農業を支援
創業100余年の養蜂業『株式会社松治郎の舗』(三重県松阪市)は、地元の梨農家との連携により、ミツバチの貸出による受粉支援を今春より開始します。
梨農家におけるミツバチ受粉のニーズが高まる背景
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中国産の梨用花粉の輸入停止
- これまで多くの日本の梨農家は、中国産の人工授粉用花粉に依存していました。
- しかし、中国国内で花粉に関する病気(真菌感染など)が発生し、花粉の安全性が懸念され、日本への輸入が制限・停止されています。
- 結果として、農家がこれまでのように「人工授粉」に頼ることが難しくなりました。
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人工授粉の人手不足・高コスト化
- 人の手で筆などを使って花粉をつける人工授粉は非常に手間がかかる作業です。
- 農業従事者の高齢化・人手不足により、作業負担やコストが増加しています。
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ミツバチによる自然授粉の再評価
- こうした背景のもと、ミツバチによる自然授粉が再注目されています。
- ミツバチは効率よく花から花へと移動し、自然な形で受粉を行ってくれるため、労力を大幅に軽減できるうえ、果実の品質向上や形の均一化にもつながります。
- 特に「受粉期に確実に花を訪れる」習性があるセイヨウミツバチは、梨の受粉に非常に適しています。
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安全・持続可能な農業への移行
- 人工的な資材に頼らず、自然の力を活用する農法としても、ミツバチ導入は注目されています。
- 地域の生態系保全や、有機栽培との親和性も高く、持続可能な農業モデルの一環として価値が高まっています。
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今後の展望(Future Vision)
- 今後は他の果樹(梅・りんごなど)への拡大
- 地域や若手農家との連携強化
- 教育・体験プログラムとの連動も視野に
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コメント(代表者の声)
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松治郎の舗代表コメント(想い・ビジョン) 水谷俊介(57歳) ミツバチの農業への貢献度は非常に高い、そのことを一般の方にも少しでもわかってもらいたいですね。
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協力梨農家のコメント(期待・実感) 三重県度会郡 見並郁生(55歳)ミツバチが受粉することにより梨が実る。農薬などにも十分注意するようになった。