素材へのこだわり
大正元年創業の老舗養蜂園で、はちみつマイスター(蜜匠)®を任される、水谷 俊介。
毎年、本格的な採蜜シーズンを前に改めて心に刻むこと、それは、「養蜂家の本道を貫く」ということ。
私が思う「養蜂家の本道」とは、元気なミツバチを育て、“本当においしいはちみつ”を採ることだと思っています。値段が高いとか安いとかではなく、純粋なはちみつ、自分が食べたい、家族に食べさせたいと思うはちみつこそが、私たちが求める“本当においしいはちみつ”です。
おいしく安全なはちみつをお届けし、お客様が「なるほど!」と納得してくださってはじめて、その真価が発揮できるのだと思います。今年も養蜂家の本道を忘れずに日々、精進していきます。
蜜匠 水谷 俊介
HONEY MEISTER はちみつマイスター®
初代はちみつマイスター、大正元年創業の日本有数の養蜂場の1つに生まれサラリーマンを経て家業に。国内蜂蜜はもとより海外のハチミツにも精通。三重県養蜂協会の会長や社団法人日本養蜂協会の理事を兼任。はちみつ総合プロデュース企業 【はちみつ屋 松治郎】の代表。
ミツバチを通じての社会活動や環境問題に取り組み、全国で公演活動など実施している。
現在は若手養蜂家の育成のため、養蜂アカデミー設立むけて活動中
本物のはちみつだけを
おいしさと安全を届けするために
私たちはミツバチと共に最良の環境を捜し求めて日本各地を回り、元気なミツバチを育て、はちみつを採っています。
はちみつができるまでは、ミツバチとの共同作業。ミツバチが一生懸命集め、熟成させた自然のはちみつを、私たち人間が分けてもらっているのです。
採蜜の際には、はちみつが完全に熟成しているかどうか、また単花蜜を採る場合は、他の花の蜜が混じっていないかなどに細心の注意を払います。
技術的に気をつけるところは多々ありますが、最も重きをおいているのは、「はちみつを採りすぎていないか?」ということ。ミツバチは自分たちのためにはちみつを集めています。採りすぎたら、ミツバチの大切な栄養源であるはちみつが足りなくなってしまいます。
私たちのこだわりはあくまでも共存共栄。ミツバチと自然に感謝しながら、ていねいに採蜜することが、何よりも大切なのです。
ミツバチと共に大移動!
地域ごと、季節ごとに変化する花々を追って
南北に長い日本列島では、花がいっせいに開花することはなく、時間的なズレが生じます。私たちはこのズレを利用して、ミツバチと共に花を追いながら北上しています。
三重県の養蜂家は、春先に地元で採蜜を終えたあとは、6月から信州へ行くもの、また東北へ行くもの、北海道へいくものに別れて大移動!トラックの荷台に蜂箱を乗せ、ミツバチたちが興奮しないよう夜を徹して慎重に移動します。明け方に移動先に到着したら、ミツバチにとって最適な湿度が低く、日当たりのよい場所に蜂箱を設置。この時もできるだけ静かに、刺激を与えないよう気を配らなくてはいけません。
早朝に巣門を開け、太陽も昇り気温も高くなるとミツバチは蜜源に向かってブンブン飛び回ります。足に花蜜や花粉をつけて巣箱に戻り、また飛び立つ姿、その働きぶりには感銘すら受けます。
ミツバチが一生懸命集めた大切な蜜を、心を込めてていねいに採蜜することが私たちにできるすべてだと思っています。